その中心となっているのが、ノセダ指揮トリノ王立劇場の2010年10月の公演を収録したDVD&BDです。この公演は、以前NHKで放送されたので、わたしもDVDを作りました。わたしは、そのDVDで初めて「ボリス・ゴドゥノフ」を見たので、細かいところなどよくわからないところもありました。
ですから、今回の記事を興味深く読みました。この公演では、まず、ムソルグスキーの音楽でも表現されている、群衆が『「自発的に言っていること」と「言わされていること」』が演出で強調されているのだそうです。わたしが見たときには、そんなことはまったく知らなかったので、気がつきもしませんでした。
そして、いままであまり重視されてこなかったという、「ボリスは殺されたのか、もし殺されたとすれば誰に殺されたのか」ということについて、演出に沿いながら細かく書かれています。いままでは、ボリスの死の場面がボリス役の見せ場であって、ほかのことは重視されてこなかったようです。しかし、この公演では、黒幕らしいシュイスキーはもちろん、ピーメンの役割を重要視しているそうなのです。そこにも「言わされていること」が関係しているようです。
わたしは、数年前から歌劇をよく見るようになり、DVDもずいぶん作りました。しかし、このような演出についての見方をしたことがなかったので、奥が深いものだと思いました。「ボリス・ゴドゥノフ」自体にいろいろな解釈の余地はありそうですが、ほかの歌劇でも、これから見るときにはもっと注意深く見てみようと思いました。
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