エルネスト・アンセルメ

 『レコード芸術』のアニヴァーサリー演奏家のコーナーで、エルネスト・アンセルメの記事を読みました。
 アンセルメは、ことし没後50年にあたります。冒頭に、スイス・ロマンド管とのフランス音楽やロシア音楽のディスクは、こんにちでも復刻・再発され、独特の強い香気を放つ演奏を伝え続けている、とあります。その通りで、わたしも、このコンビのフランス音楽・ロシア音楽のCDを持っていて、よく聞いています。
 アンセルメは、1883年にスイスに生まれ、両親の影響もあって幼児期から音楽が身近にある環境に育ちます。しかし、大学では数学を学び、卒業後は数学教師として働き始めます。3年後、パリに留学し、数学とともに音楽を学びます。そして、1911年ローザンヌ交響楽団を振って指揮者デビューします。翌年、クアザール所属の管弦楽団の指揮者を任され、プロとしてのキャリアが始まります。ストラヴィンスキーと出会ったのはこのころです。第1次世界大戦中は、あちこちから呼ばれ多忙となります。1918年、ローザンヌ交響楽団の解散を機に、アンセルメを音楽監督にスイス・ロマンド管弦楽団が創設されるのです。
 アンセルメの演奏スタイルは、あくまでも冷静で、感情をあらわにオーケストラ・ドライブで聴衆を熱狂させることには関心がなかったといいます。一方、演奏効果を上げるために楽譜の改変には遠慮がなかったそうです。同時代の多くの作曲家は、曲の初演の際にアンセルメに楽譜をなおされることが常だったといいます。

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