ジュリアス・カッチェン

 『レコード芸術』のアニヴァーサリー演奏家のコーナーで、ジュリアス・カッチェンの記事を読みました。
 カッチェンは、ことし没後50年を迎えたアメリカ出身のピアニストです。亡くなったときはまだ42歳の若さだったそうです。
 カッチェンは、10歳で公式デビューするというように、若き日からずば抜けた才能を発揮したのですが、神童として活躍することはなく、両親の意向で、大学で哲学と英文学を学んだといいます。大学卒業後、給費留学生としてパリに渡り、クレツキ指揮のフランス国立放送管とベートーヴェンの「皇帝」で共演し、大評判をとるのです。その後は、カーネギー・ホールでのリサイタル、英デッカとの専属契約、日本を含む広範囲にわたる演奏旅行というように大活躍をします。
 カッチェンは、テクニックについて、演奏家にとって大切なのは、テクニックによって具象される表現や感情というもので、批評家はそういうものについて批評すべきで、それ以前のテクニックについて云々すべきではないと言ったそうです。抜群のテクニックの持ち主と言われ続けたカッチェンのポリシーがにじみ出ているといいます。

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