「開花した日本で 最後のタクト」

 きょうの朝日新聞夕刊の「惜別」のコーナーに、「開花した日本で 最後のタクト」という見出しのラドミル・エリシュカの追悼記事が載っていました。
 エリシュカは、共産党政権下のチェコで西側での活動を厳しく制限され、1989年の民主化ののちもその名を知られぬまま、教育の仕事に情熱を傾けていました。そんななか、チェコにすごい指揮者が眠っている、と気がついたのは、現地の日本人音楽家です。その情報を得たオーケストラの招きで2004年に初来日します。その音楽を聞くと、この人は本物だ、と全国各地のオーケストラが競うように招くようになります。
 2009年には、NHK交響楽団とスメタナの「わが祖国」で共演し、聴衆投票で1位になります。2017年春に体調をくずしますが、医者を説得して秋に来日します。人生最後の演奏になると覚悟を決めていたようです。札幌交響楽団とは、2006年に両者の縁を結んだリムスキー=コルサコフの「シェエラード」を演奏し、20分に及ぶ2000人の聴衆からの拍手を、楽員の多くが目を赤くして見守ったといいます。
 エリシュカの真価に気がつき、晩年の進化を熱く見守り続けたのが、日本の音楽ファンだったというのがうれしく思います。また、エリシュカにとっても、幸せな晩年だったのではないでしょうか。

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