これは、惜別のコーナーの、8月に92歳で亡くなったレオン・フライシャーについての記事です。
フライシャーといえば、華々しいキャリアの途中で右手の指が動かなくなり、左手のピアニストとして活動し、70代後半に再起を果たしたことで知られています。
わたしが知らなかったのは、新日本フィルとの関係です。1989年、招かれると、深い解釈の宿る音色が楽員たちの心をたちまち奪ったといいます。そして、2015年の最後の競演まで、真の技術は楽曲に血を通わせるためにあるのだと、多彩極まる打鍵で伝え続けたということです。
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