「心に耳澄まし生まれる濃密な音」

 きょうの朝日新聞夕刊に、「心に耳澄まし生まれる濃密な音」という見出しの記事が載っていました。
 これは、パリ在住で、2週間の自主隔離を経て、来月ツアーを行う庄司紗矢香さんについての記事です。
 数々の国際コンクールを制覇していた10代のころは、トップランナーとしての使命感に縛られていたといいます。定番の名曲を弾くたびに、多くの名盤と比較されるプレッシャーに心が縮んだそうです。あるとき、はっと気づいたといいます。自分が何百回と弾いているチャイコフスキーの協奏曲だって、この会場のどこかに、初めて聞く人がいるはずだと。そう思うことで、胸を張ることができるようになったといいます。
 恩師のサシコ・ガブリロフからは、楽器を持たずに練習することを教わったそうです。まず音を出す、ではなく、自分の心の内に耳を澄ませ、きこえてきた世界を音にすることが大切なのだと。音となる以前の響きを吟味しつくすことによって生まれる濃密な音は、あらゆる垣根を溶かす力を携えるのだといいます。
 すでに存在するものを、きこえるものにする、つくるのではなく、気づき、音にして届けること、それは、あらゆる芸術に通じることだといいます。
 言葉は難しくはありませんが、実行することは難しいことだと思います。すぐれた芸術家だからこそ言うことができる言葉、境地ではないでしょうか。これからもさらに成長、活躍してほしいと思います。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント