ティンパニの魅力

 きょうの朝日新聞朝刊の天声人語は、ティンパニの魅力についてでした。
 オーケストラの最後列に陣取り、雷鳴のような音を放つ打楽器、圧倒的な存在感がありながら、出番はけして多くない、ともすれば脇役に見える、ティンパニの魅力を知りたいと思っていたといいます。
 新日本フィルで長く活躍し、『ティンパニストかく語りき』という著作もあるという近藤高顯さんにいろいろ教えてもらったそうです。近藤さんは、中学1年のときにベルリンフィルの公演を聞き、音楽家を志したそうですが、ピアノや弦楽器を習うのには遅すぎ、トロンボーンは金属アレルギーで唇が腫れるというので、ティンパニにたどり着いたといいます。近藤さんが言うには、ティンパニの一撃で団員の気持ちを瞬時にまとめることができ、指揮棒に次ぐ統率力があることから、第2のタクトと呼ばれるということです。
 近藤さんに教わったティンパニの名曲、ベートーヴェンの「第九」とホルストの「惑星」を聞きなおしてみると、嵐のような音が響くかと思えば、そよ風やさざ波を思わせる繊細な音も奏でることから、表現の幅は思っていたよりはるかに広いと感じたそうです。
 これから「第九」が多く演奏される時期ですから、ホールへ足を運ぶ機会があれば、第2楽章におけるティンパニの縦横無尽な活躍を堪能してほしい、寡黙な巨人のように際立つ楽器だ、ということです。

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