ブリテン「戦争レクイエム」自作自演

 『レコード芸術』の「レコード誕生物語」に、ブリテンの「戦争レクイエム」自作自演盤についての記事がありました。
 この演奏は、ブリテンがロンドン響を指揮した1963年の録音で、同年のレコード・アカデミー賞第1回の大賞にも輝いた名盤です。
 ブリテンは、この作品で、第二次世界大戦で戦ったもの同士の和解と、おそらく冷戦の緩和も意図していたといわれます。1962年の初演は成功し、デッカが録音企画を立てます。その立役者がカルショーです。デッカ経営陣は、経費がかかるスタジオ録音に難色を示し、初演時の実況録音を発売しようとしますが、カルショーが、このような大規模な作品には万全の録音が必要だと、経営陣を説得したのです。
 録音は、1963年1月3日から10日にかけて行われました。いろいろ心配はありましたが、予定通りの歌手とオーケストラが集まります。録音セッション中、大小のトラブルがありましたが、ブリテンは、泰然自若としていたといいます。また、ブリテンは、子どものあしらいがうまく、少年合唱の指導が巧みでもあったそうです。
 この録音は、わずか4カ月後の5月に発売されます。2週間で当初プレスされた800セットが早々に売り切れてしまいます。あまり売れないだろうと思っていたデッカ経営陣は、うれしい悲鳴を上げたそうです。すぐに大量の追加プレスがおこなわれ、その後5か月で20万セットが売れ、1963年のグラミー賞にも輝くのです。

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