この曲は、未完成というのが残念ですが、聞き終わって、物足りないという感じはあまりありません。最後の第3楽章は、アダージョということもあって、終結部は、他の交響曲のように各楽章の主題が重なり合った壮大なものではなく、静かに終わります。そういう点では、ブルックナーらしくないともいえますが、最後の曲としてふさわしいともいえると思います。
カラヤンの演奏は、クールな演奏といわれていたと思いますが、わたしには、そのクールなという部分についてはよくわかりませんでした。録音は、1975年で十分いいです。ただ、前から書いているように、残響が少ない気がしますし、響きがもう少し重い感じのほうがよりブルックナーらしいと思います。
この記事へのコメント